フランス・ブルゴーニュ地方にある、コート・ドールは、コート・ド・ニュイ地区とコート・ド・ボーヌ地区の総称です。
じつはこの場所に点在している1249のクリマは、2015年にユネスコの世界遺産に登録されています。
このように世界にはワインと関わりが深い、世界遺産に認められた場所がまだまだあるようです。
今回、ワインと深い関わりを持つ世界遺産をいくつか紹介します。
ぜひ、世界旅行がお好きな方は、一読してみてください。
イタリア
イタリアのワイン銘醸地トスカーナのシエナ県の南部に位置する丘陵地、「オルチャの谷」。
この場所が世界遺産に登録されています。
絵画の中に飛び込んでしまったような、息をのむ壮大で美しい風景が広がる場所ということで、毎年多くの観光客が訪れるそうです。
ルネッサンス時代の芸術家たちが好んだ場所でもあり、今もなお、イタリアの芸術家たちに愛され続けています。
また、イタリアワインの銘醸地ピエモンテ州では、バローロ、バロバレスコが2014年に世界遺産に登録されています。
「ランゲ・ロエロ・モンフェッラート」という地域が認定されたのですが、その場所とは、シンプルに美しいブドウ畑の景観。
ピエモンテの美しいブドウ畑というところがイタリアらしく、何とも直球で素敵です
ボルドー地方
ボルドーで世界遺産に認められているのは、月の港とサンテミリオンです。
月の港が登録されたのは2007年で、ガロンヌ川沿いに三日月形の地形を形成する歴史地区として認められました。
「水のほとり」という古語が語源であるボルドーらしいですが、それよりも早い1999年に世界遺産に登録されたのはサンテミリオン。
ワイン産地としては初めてユネスコに登録された場所で、中世の街並、歴史的建造物、さらには村やブドウ畑全体全てがひとまになって、世界遺産として登録されています。
シャトー・オーゾンヌ、シュヴァリエ、アンジェリス、パヴィーなどなど、ワイン好き垂涎のシャトーが軒を連ねるこの地域。
ポムロールも合わせてまわることができれば、最高の旅になることは間違いなさそうです。
オーストリア&ハンガリー
オーストリアには貴腐ワイン産地があります。
それが、ブルゲンラント州のノイジードラーゼ。
周辺の湖など、湖からの湿気によって貴腐菌が付きやすく、貴腐ワインができやすい甘口ワインの産地として注目されています。
ちなみに世界遺産に登録されているのは、オーストリアとハンガリーにまたがる、中央ヨーロッパで二番目の広さを誇るステップ湖、ノイジードル湖。
湖周辺の湿地帯には280種類を超える野鳥が生息しているのだそうで、ワインだけでなく、バードウォッチングが趣味の方にも絶対に訪れてほしい世界遺産です。
スイスのラヴォー
スイスのワイン造りの歴史は古く、シャスラという白ブドウ品種から白ワインを生み出していることで有名です。
シャスラで造られたワインは和食にも合わせやすく、日本にも馴染みやすいワインとして訴求されています。
そんなスイスで世界遺産に登録されているワイン産地が、「ラヴォー」という場所。
レマン湖北岸にある8つの銘醸ワイン産地がある世界遺産地区で、長きにわたるワイン造りの歴史、伝統などが評価されたことで、2007年に文化遺産として登録されました。
美しい景観はもちろん、小さな愛らしい村の数々やブドウ畑の中に作られた小道など、近代化が進んだ今の時代に忘れ去られている大切な風景が残されているといわれています。
ワインと世界遺産を同時に楽しむ
ここで紹介した場所のほか、ドイツのライン川中央部やイタリアのカンパーニャ州、ポルトガルのドウロ渓谷、フランスのロワール渓谷など、まだまだワインに関連する世界遺産地区はたくさんあるようです。
ワインと世界旅行がお好きな方であれば、ぜひワインと世界遺産を同時に楽しむ旅を計画してみてはいかがでしょうか。