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ニューヨーク州はワイン産地だった?今後トレンドの予感!

アメリカを代表するワイン産地といえば、カリフォルニア州。

そのほか、近年はオレゴン州やワシントン州などのワインも世界的に評価されています。

さて、そんなアメリカ。

じつはニューヨーク州のワインにも注目が集まりだしているといわれています。

ワインの生産ではなく、“消費”をイメージさせるニューヨーク州。

一体、どのようなワイン産地なのでしょうか。

ワイン産地としてのニューヨーク州

ニューヨーク州に初めてブドウが植えられたのは、17世紀頃。(マンハッタン島といわれている)

1800年代にフィンガー・レイクスにブドウ畑が拓かれた後、デラウェアとコンコードが主要品種となり栽培地が拡大していきました。

1950年代には同州のスパークリングワインの評価が高まり、1961年にはヴィニフィラ種を使った最初の商業的ワインが製造されます。

1976年にFarm Winery Actが施行されると、小規模生産者によるワイナリーが増加。

現在では、カリフォルニア州、ワシントン州に次ぐ全米3位のワイン生産量を誇る一大産地になっています。

ニューヨーク州のテロワール

ニューヨーク州は、東西800kmに及ぶ広大なワイン産地を有しています。

同州は北緯41から43℃とワイン産地としてはかなり北緯が高い冷涼な産地です。

場所によっては霜害に見舞われることもあり、ヴィンテージによっては生産量が減少することも多々あるといわれています。

しかし、ワイン産地は夏に温暖な大陸性気候で、石灰岩質や片岩質など多種多様な土壌組成をもったユニークなテロワール。

有名なAVAでは、世界でも注目されるワインを生み出す生産者も増加傾向にあるといわれています。

ニューヨーク州の主要品種

ニューヨーク州で多く栽培されている品種は、黒ブドウはカベルネ・フランやメルロー、プティ・ヴェルドなど。

白ブドウは、リースリングやシャルドネ、グリ品種のカトーバなどといわれています。

もちろん、前述したデラウェアやコンコードなどのラブルスカ種の栽培も盛んです。

ニューヨーク州は20世紀頃にフランスで開発された、「フレンチ・アメリカ交配種」が多く導入されていることから、日本ではあまり馴染みのない品種も数多く栽培されているといわれています。

国際品種の評価も高くなってきてはいますが、ワインを手に取るのであればニューヨーク州ならではの品種を楽しんでみてもいいかもしれませんね。

ニューヨーク州の主要産地

ニューヨーク州には、主に9つのワイン産地があります。

  • ロング・アイランド
  • ノース・フォーク・オブ・ロング・アイランド
  • ザ・ハンプトンズ
  • ハドソン・リヴァー・リジョン
  • フィンガー・レイクス
  • カユガ・レイク
  • セネカ・レイク
  • ナイアガラ・エスカープメント
  • レイク・エリー

これら産地の中でも注目されているのが、「ロング・アイランド」と「フィンガー・レイクス」です。

ロング・アイランドは全長約190kmの細長い島で、ノース・フォーク・オブ・ロング・アイランドにワイナリーが多く点在しています。

多くの小規模生産者が国際品種を使った高品質なワインを生産しており、温暖な気候かつ大西洋に囲まれていることからボルドー品種の評価が高い産地です。

一方の「フィンガー・レイクス」は、ニューヨーク州最大のAVAで高級ワイン産地として有名な場所。

1950年頃にヴィニフィラ種の栽培に成功したこと、前述した1976年のFarm Winery Actの施行により本格的なワイン造りが盛んとなり、クオリティの高いワイン製造が主体となりました。

カナダが有名ですが、ヴィダルを原料としたアイスワイン、スパークリングワイン、リースリングやピノ・ノワールなど冷涼な産地を好む品種から良質なワインが多く製造されています。

ニューヨークワインがトレンドになる日も近い?

近年、ニューヨークでは生産者から消費者へ安全で新鮮な食材を提供する考え方「Farm to Table」がトレンドとなっているそう。

そのため、ニューヨーク産の食材と合わせるためにニューヨーク産のワインも選ばれている傾向にあるといわれています。

食はもちろん、さまざまなジャンルが世界に影響を与えるニューヨークが選ぶワイン。

今後、日本でニューヨークワインが注目されるのは時間の問題かもしれません。