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ワイン選びが楽しくなる!ワインに使用されるブドウ品種をさらに深堀り!

以前のコラムで、ワインに使用されている代表的なブドウ品種についてお伝えしました。

前回お伝えした品種を知っておくだけで、スーパーマーケットやコンビニのお酒売場でのワイン購入がずいぶん楽になることでしょう。

しかし、さまざまなワインを取扱うワインショップやECサイト、飲食店でより自分の飲みたいワインを探したい場合、より広いブドウ品種を知っておく必要があります。

ここでは、さらに知っておきたいブドウ品種についてお伝えしていきましょう。

さらに知っておきたい黒ブドウ

まずは、黒ブドウから紹介していきます。

ネッビオーロ

北イタリアのピエモンテ州が原産の黒ブドウ品種、ネッビオーロ。

石灰岩土壌を好むとされていますが、非常に気難しい品種でありピエモンテ州以外では、あまり栽培されていない品種としても知られています。

色合いが淡いもののタンニンや酸味が強く、長期熟成に向く高級品種。

プルーンやアイリス、イチジク、ナツメグといった複雑な香り、凝縮感のある味わいのワインを生み出します。

熟成を経て出荷されるものが多いですが、近年は早飲みタイプも多く見受けられるようになりました。

サンジョヴェーゼ

サンジョヴェーゼもイタリアの主要品種ですが、トスカーナ州を中心にイタリア全土で栽培されている適応能力の高い黒ブドウ品種です。

突然変異が多く、クローンが多いことでも知られています。

色合いは濃過ぎず淡過ぎずな中程度の濃さ。

黒オリーブやさくらんぼ、ブラックチェリー、カシス、赤い肉、クローブなどのスパイシーな香りなどが特徴です。

丸みがありますが、酸味が強く、香りからは想像できないシャープな飲み口。

タンニンが強過ぎないため、若くして美味しく飲めるものも多く見受けられます。

サンジョヴェーゼ100%というワインもありますが、ほか品種とのブレンドでワインに使われることも多いようです。

テンプラニーリョ

スペインの赤ワインの主要品種のひとつ、テンプラニーリョ。

ナバーラ地方原産の黒ブドウです。

果皮がとても分厚くタンニンが強い、長期熟成向きの赤ワインを生み出します。

スペインが多いですが、比較的温暖な気候を好む傾向から多くの産地で栽培されているようです。

色合いは濃い紫がかった赤色。

イチゴやフランボワーズ、ブラックチェリー、スパイス、皮、バルサミコ、鉛筆の芯など熟成度合いによっても香りが変化していきます。

口当たりは柔らかく、果実の甘やかさを感じるものの酸味とタンニンがしっかりとあるので後味は引き締まる印象。

余韻の長さも魅力です。

ジンファンデル/プリミティーヴォ

クロアチア原産の黒ブドウ品種、ジンファンデル。

イタリアではプリミティーヴォと呼ばれていますが、アメリカで多く栽培されているジンファンデルと同一品種です。

温暖で水はけのよい条件の場所で高品質なものが生まれる傾向にあり、アメリカではジンファンデル産の高級赤ワインも多く見受けられます。

色合いは中より多少濃い程度。

ベリーのコンポートなどの甘い香り、干したイチジク、ラムレーズン、シナモン、リコリス、クローブなどの香りも楽しめます。

アタックにはボリュームを感じられ、風味にも濃密な甘味さが。

酸味やタンニンの量がやや多いものの強過ぎず、熟成を減るとより高貴な味わいへと変化していきます。

さらに知っておきたい白ブドウ

続いて、さらに知っておきたい白ブドウ品種を紹介していきましょう。

ヴィオニエ

フランスのローヌ地方の主要品種として知られている、ヴィオニエ。

完熟するために豊富な日照量が必要となるため栽培が難しいといわれていますが、近年アメリカやオーストラリア、チリなどで品質の高いヴィオニエが収穫されるようになりました。

外観はやや濃いのが特徴ですが、ヴィオニエ最大の特徴はその香り。

花梨や黄桃などの黄色系果実の香りに白い花、蜜、白いスパイスを感じさせる香り豊かなワインを生み出します。

アタックは力強いものの酸味が穏やかであるため、口いっぱいに果実の風味を感じることができます。

ピノ・グリ

果皮が薄紫色になるグリ系の白ブドウ品種、ピノ・グリ。

イタリアではピノ・グリージョとも呼ばれており、フランス アルザス地方やドイツ、ハンガリー、ルーマニアなどでも活躍しています。

できあがるワインはやや色が濃い傾向。

黄色いリンゴや黄桃などの黄色系果実、白い花、ハチミツのニュアンスなどを感じます。

早摘みをされた場合は柑橘のニュアンスなども出てくる傾向ですが、厚みと丸みのあるボリューミーな白ワインが造られることが多いようです。

セミヨン

セミヨンは、ボルドーの貴腐ワインの主要品種でもありますが、甘口から辛口まで幅広いタイプの白ワインを生み出す白ブドウ品種です。

温暖な産地や冷涼産地、土壌組成も比較的限定しない適応能力が高い白ブドウですので、世界中で栽培されています。

辛口ワインに仕立てられる場合は色合いは淡く、黄桃や桃のコンポート、樹脂系の香りを放つ傾向が。

丸みのあるアタックに甘さを感じますが、豊富な酸のおかげで後口はドライになります。

甘口ワインの場合、黄桃やスイカズラ、ハチミツ、香ばしいニュアンスなどを楽しめます。

ミュスカデ

シャープな酸味が特徴の白ブドウ品種、ミュスカデ。

ブルゴーニュ原産ですが、ミュスカデを主要品種としているのはフランス ロワール地方です。

耐寒性があるため冷涼な産地を好みます。

ミュスカデから造られる白ワインは、淡い色合いの外観と爽やかな柑橘系の香り、シャープな酸味が特徴で切れ味のある軽快なスタイルに仕上げられます。

樽の中で澱と共に寝かされる、「シュール・リー」という製法が採用されていることから、スワリングすることでパンドミなど酵母由来の香りも楽しむことができます。

品種を知ればさらに楽しい!

ワインは、原料となるブドウの個性によってその仕上がりが大きく変化します。

ブドウ品種を覚えるのは大変ですが、覚えれば覚えるほど選べるワインが増えていき、ますますワインの魅力を探求したくなること間違いありません。

コレ以外にも、まだまだブドウ品種は存在します。

これら以外のブドウ品種も、当サイトでどんどん紹介していくのでぜひチェックしてみてください。